屋久島の、みなも豊かな安房川です。
瞑想しているとき、大体いい加減に、
自分の好きなようにやっているのですけれど、
今日は熊本に行こう、明日は石垣島に行こう、なんてやっています。
九州は梅雨入りしたけれど、熊本の家の庭はどうなっているかな・・なんて。
じめじめして、雑草が生い茂っていたり。
そこでふらふらしている白い影があったらそれは私です。近所の方、心配しないでください。なんてね。
不思議なのは、今にはもうない泰山木が、大きく、その枝と両手を広げて、
梢を風にそよそよと吹かれてそびえていることです。
そして、小さい私たちが庭で遊んでいるのを、
大きい心で静かに見守っていてくれること。
そして、満月の下、白い大輪の花を咲かせています。
見守っていてくれていたのですね・・。もしかして今も?
もう二十年前くらいに、何度かの台風で折れてしまい
もう跡形もなくなってしまった大木なのだけれど、
木の魂は、やっぱり生きているのですね。
瞑想は、思考を完全に止めることがちょっと大変なので、
今はイメージに頼って旅に出ることにしています。
昨夜、船に乗って漕ぎ出すイメージを浮かべていました。
静かな水面に波紋を作って、月の光の中、漕ぎ出します。
そうしたら、あ、この感覚って感じた事あるなあ、
と思いました。いつ?わからないけれど・・。
月の青白い光が、眠れる木々や山や、揺れるみなも、
波紋をすべて照らし出し、調和したひとつの世界を作り上げます。
私はその静かな世界に圧倒されて、喜びで胸をいっぱいにして、ただ黙っています。
なんで懐かしいのだろう?・・そのうち涙が溢れてきました。
私は憶えていないけれど、魂が憶えている記憶でした。
・:,。★゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・
Copyright (c) 2017 Tanaka Migiwa, All Right Reserved.