先日知人が旅行へいき、その旅行先、亜熱帯の島の風景が「今までみたなかで一番美しい風景」だったと言った。
「今までみたなかで1番美しい風景」
美しい、とは抽象的な言葉で、個人によってきっと違う形容詞に置き換えられると思う。
一番心が動いた風景。
一番悲しかった風景。
心の奥の引き出しが開いた風景。
それぞれだろうが、私の「美しい」は「懐かしい」に近い。
いままでで一番懐かしい風景。
懐かしさとは、記憶の奥底の海にもぐりゆっくりと泳ぐことだ。
そして、私の一番懐かしい風景は母方の故郷で小さい頃からみていた、たんぼの風景だったのである。
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