草木染め1
草木染め2
草木染め3
草木染め4
草木染め5
少しづつ草木染めのスカーフが増えてきました。
左から、コセンダン草、玉葱、葛、臭木、藍。
右下は綿、麻、絹混紡などに染めた藍。
緑の綿には玉葱に藍を染め重ねてみました。
乾燥した藍の葉に乾物につくような小さな虫がついたとのことで
そういった場合は虫ごと煮出すらしいです。
虫が葉っぱをこなごなにするので
かえってより濃く染まるのだとか。
ところでタデアイには
茎にも花にも葉脈にもまったくといっていいほど色素はないそうです。
葉っぱにのみ色素があるそうです。
今回はそんな葉っぱで染めさせていただきました。
二年目の乾燥葉で、藍の葉は二年までは染められるそうです。
色は一年目が一番良くて、時間がたつと少し茶味がつくそうです。
今回も1番煎じは藍の乾燥葉200gに水4リットル入れて
煮出して、全部捨てます。
煮出した液はナイロンふろしきなどで漉してけっこうしっかり絞る
しっかり絞らないと液中のアルカリの量が変わるかもしれないから、とのこと。
2番〜4番煎じは
水3リットル、ソーダ灰 25g 、ハイドロ 25g入れて
煮出し液を最後にすべて混合させます。
注意することは
○ソーダ灰 、ハイドロ、ふたつの薬品を計るときの入れ物は
別々にして区別する
○ソーダ灰から先に入れることが大切
まずアルカリ性にしてからとのことです。
○ふたつの薬品をぱっと入れてそのあと混ぜないこと。
草木染めのときの鍋はステンレスで
純度が高くないとだめだそうです。
藍を煮出すステンレス鍋については
それほど純度の高いステンレス鍋でもなくて家庭用のものでも
まあ大丈夫だとか。
黄色の泡が上がっていたときに
一目瞭然にわかるように、ガラスの蓋だといいみたいです。
鍋の周りからでなく全体に沸騰するために
やはり厚手の方がいいとのこと。
藍の葉を鍋のなかで混ぜない
でも浮いている分は菜箸で軽く沈ませていました。
沸騰して少し様子をみて火を止めます。
タデアイは温かいところだとだいたい栽培できる。
3番刈りくらいまでできるそう。
この辺りでも少し標高の高いところならば寒いから2番刈りまで。
縹色のタデアイは本当にいい
なんだか日本の野山の風景にしっくりくる色だ。
藍はインド藍のような濃く深く赤味のある青のイメージだったけれど
あるいは日差しの強い鮮やかな南国の風景には
濃く強いインド藍の色が馴染むのかもしれないと想像する。
でもタデアイは違う
やさしい少し黄色味のある縹色だ。
いつも野山を眺めながら暮らしていると、
風景に馴染むものを身につけたくなる。
この色は私たちの肌色にしっくりと馴染み、
風景にもくすんだ秋の空にも馴染むと思う。
先生は玄関先に座り込み収穫した藍の葉を茎とより分けている。
先生はこんな仕事が好きで幸せだといっていたけど、
なんだかとってもわかる気もちがする。
なんというか、散歩といっしょで、
古民家の土間に座りこみ、暮れていく空を眺めながら、
豆の鞘をむく、くるみをわる、すり鉢で何かを擦る。
昔から人がやってきた仕事かもしれない
何か乱れていた心のふれ幅が整う気持ちがするのだ。
いつも先生の講義を録音させていただき
家で再度聴いて復習をするのですけれども
今回は録音の最初から最後まで
鈴虫の音が入っている。
どこかから幽かに金木犀の香りもする。
樅を燻す香ばしい香りもしてくる。
南足柄は初秋の気配に包まれています。
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